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ワンペアもねえし

  声楽って、ほかのクラシックの演奏と違い手技がないから、いきなり歌える人、というジャンルの人がいる。いきなり頭声発声でビブラートが付き、深い音色だったりするわけだが、鼻腔共鳴を得るのも四苦八苦な人も多いというのになんと不公平な、と思うでしょ、でもなんでもこの世の中は不公平に出来ているのだから、確かに太宰の言うように「平等であるという思想が皆を苦しめる」わけです。でもそれでなくとも平等にできていないんだから、せめて平等に出来る部分は平等にしましょうというのは良いことだ、と思うでしょ、教育機会は均等であるが、そうなると「金持ちで教育機会には恵まれてるのにバカ」とか目立つばかりで、高校から海外のへんな高校に留学したりして。まあ私もその同じ穴ではあるか。頭悪いので音楽に逃げるというのも昔から常套。

 しかし何もかも持っていない、ポーカーで言えばワンペアもねえし、な状態の人が戦うって「精神的に」つらいが(太い精神とかあれば戦えるが)そういう状態で強気な行動にも出れなく、せめてワンペアもねえしなみんなと「絆同盟」でも組むしかなく、今習い始めた四柱推命的に言えば「それぞれの星の分に合った生き方を工夫する」というのが一番の落としどころなのだと思うが、クソ、もう一回シャッフルしてやり直しだ、と言ったところでまたワンペアもねえしということは往々にしてある。

 声楽だけが不平等かと言えば知っているところでピアノも十分に不平等である。手技など練習すればだれでもできるようになるかと言うとそんなことは全然ない。でも「練習少ないから出来ない」理由にできるのでピアノのほうが不平等をごまかせるし、実際すごく上手でもひいたことのない曲を流暢に弾けない(これが弾けたりもするんですよ人によっては。アルゲリッチは前日渡された初演のコンチェルトを翌日暗譜で完璧に弾いたっていうじゃない)

 秋口にかけて私はクラコンの審査員だが、今年から東京国際もやったが、芸術なんか点数化できないかと言えば全くできるのである。公平を期すために4人くらいで審査するが、結果は大体同じに出る。

とにかく声楽は「いきなり出来る」ということがあり、またうまくなっていく人もそのタイプだが、では鳴りにくい人がうたえないかと言えばそんなことないのである。

いや、そんなことないと私が信じているだけなのかもしれない。鳴りにくい理由をとことん追求し、それは多くは生活習慣なので、あるいは考え方、不遜だが生き方であるから、それを鳴る人仕様に変えていくということで、やっている人は違和感ばかりかもしれない。それでもやりたい人はある程度は鳴るようになるよね。「持ってる」人よりずっと努力家なことが多いし、苦しむ自分も大好きだったりするから、実り多い人生と言えると思う。

「ワンペアもねえし」、は「ワンペアもねえのに」に変換されたときに異次元に入る。

この世は生まれた時点からすべてのことに対して不平等に出来ている。持っているカードが違うのでしょうがないが、あんまり大したカードを持ってなかった場合に考えられる対処法は、①忘れる、➁戦う、の2点しかないと思われるが、①忘れる方には1)絆を確かめ合う(家族依存などというのもこのジャンル)2)気を紛らわす主に消費3)宗教、などあるかと思うが、戦う方には1)社会革命目指して戦う、2)ほしいものを分捕るために非合法に戦う、など文字通り戦うわけだが、そこに入るのかな、入らないかな、

なんにもないのに(戦っても負けるのに)頑張れるオレ。真に神々しい「その先」だわ。

コロナの影響なのかこの時期新規な生徒など入らないが、久々の新しい生徒がいきなりうまかった。前回お試しをした後、カラオケ行ってうたってばかりいたというが、すでに大物歌手の様相である。前回私が連発した「アリア」の意味が解らなく、「マリア」で検索してさらに混迷を深めてやってきたが。日曜の発表会見てさらに興奮していた。「オペラみたいですよね!!」みたいかもしれないです。

 

 

 

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