どうやったらうたがうまくなりますか？
というのは声楽教室に通う人がみんな捜しているスイッチだが、そんなものがあるならとっくに自分がうまくなっているわ。
これをしたらこうなる、と言えることはいくつかあるが、実際そうなるかはとても難しいわけで、うまくなればなるほどそれは理解されるであろうが（何かやれば何だって難しいのよ）どうしてもこうしたらすぐにこうなります、が知りたいようだ、ので言ってはみる。
でもそれがその人の体のどこに「落ちる」のかはその人の「背景」と関わっているようなので、それをうっかり叩いてしまったりするが、それは本人が一番理解しない（あるいはしたくない）シロモノであることが多く、実際はそれをこう白日の下引っ張り出して「これです」というようなことを言うのが適切な指導だと思う、が。
具体的にたとえば一つあげるなら、母音が落ちる、という現象を直すには母音をあげればいいんですが、下がる「理由」があるから下がっているんだから、それを言わないと、母音を口蓋上に持って行きましょう、などと悠長な事を言ってても永遠に「そう」はならない。
でもその理由を人は永遠に聞きたくないのだと思う。
その理由を一緒に考えているので当教室はみんなうまくなっているのだと思っている。これだけ声楽教室があってのうちの「差別化」はそこなんで、ぜひ楽譜がよめるかどうか、今までどれだけ経験を積んだか、などではなく、素になれる勇気を。
練習はいらない、勇気を。
戦いの場の提供。急に決めてすみません。
①学習発表会
日時 ２月１５日（土） １時から４時半（開演２時予定）
場所 ピアノパッサージュ（〆の会やったところです・有楽町線「江戸川橋」から２分）
１０名まで。１０分くらい可です。今やっている曲、なるべくイタリア古典歌曲も一つ入れてください。日がなくてすみません。時間余ったら私も参戦させてください
②発表会
日時 ４月１１日（金） ６時から（開演６時半予定）
場所 文京シビック小ホール
重唱歓迎。
合わせは4月6日午後 文京区男女平等センターです
シビックは９月以降に一回。学習会のようなものはたびたび開く予定です。今年末のほうにリサイタル企画中ですので、そこでのものをたまにそこで試させてください。
ｑ では先生の「理由」はなんなのでしょう？
ａ それは「うたに自信がない」ということです。まだピアノのほうがあります(冗談です）。二期会会員をとってもその「理由」は覆りませんでした。私はうたを小さい頃から馬鹿にされていましたし（家族、学校、ピアノの先生、もう充分でしょう）それよりなによりうたう、というメンタルからは遠いと思っていまだいます
ｑ でもそれでリサイタルなんですか？過去にも何回もやってますよね。再犯ですね。
ａ 「うたに自身がある」コンサートがそんなに良いかどうかについてはいろいろ考えるところです。私はたった一つ「自分の声」を愛して、あるいは育てて、あるいは売って来た「経緯」と「蓄積」はあるので（商品価値とは「蓄積」だとマルクスは云っている、詰まんない意見でした、藁）なんとかそこを問いたい。人にはうたう権利があるのです。
ｑ はあ、でもそういうのを聞かされるのもどうなんでしょう、それもタダではないんでしょうし
ａ まあ、見ててください。昨日再放送ではまってしまった後のネット配信で全部見てしまった「白い虚塔」は素晴らしかったです。これが放送されていた頃にＡｍｅｚｉｎ’Ｇｒａｃｅ をうたいたいということでお試しレッスン受けた皆さん、気持ちは良くわかりました。それうたいますね（ハート）。当然ですがそんなのより数段いいはずです。どうしてあんなにいい脚本のドラマの挙句にあんな発声のうたなのか謎です
ｑ なんとなく負け惜しみではないでしょうか？
ａ そうです。私の「理由」で。あのテーマソング歌ってた歌手は「うたに自信」があるんでしょう。それは「良いものを知らない、｣というような事が大いに影響しているとして。でもそんな負け惜しみみたいな事言っててもしょうがないですね。いつの時代もアホな自信家のほうが「仕事」は取れます。それがルールなんです。観客がアホだ、とかそういう理論はくだらないです。商店街が潰れてロードサイドのイオンモールが儲かってる、というようなことです。のしていく人たちはいつだって理由もなく「自信家」です。
そうです、田んぼにずぶずぶ入っていったハマコウが出来るか、あなたのレヴェル（それ何？何語？）でそれが出来れば。そうすればあなたはあなたの「うた」（いろいろ言い換えてください）を取り戻せるでしょう。
