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いざ鎌倉へ

 ピアノの稽古を30年ぶりくらいに復活する。

 鎌倉まで通っていた。その後要所要所で娘を連れていったので、全くの30年ぶりというわけではないが。お電話で先生と1時間くらい話した、ああ、先生もお変わりなく。私も年取ったけど基本何も変わってねえし。

 ここで教わったいろいろはその後の音楽生活でどれだけ役立っているかしれないが、当時は行くのイヤだったなあ・・北鎌倉をすぎると一つ小さなトンネルがあるんだが、ここを[帰り通る時]はシアワセだろうなあ、と行きは必ず思った。先生は怒鳴りつけるようなタイプではないのだが、ねちねちねちねちやられると、ボクシングで言うなら、ジャブで最後急に足にきて倒れるような・・御指導であった。

 もうどうしてこんなに長く開いてしまったのか。子育てとか理由にしててもしょうがないが、うたの修行が難航していて、ピアノに手が回らなかったというか、うたばかりやってても埒があかないので、久しぶりにピアノで気晴らしをしようと言うことなのだが、行くからには、先生は遊びに来るつもりで、などとおっしゃるが、そんなことにきっとならないので、きちんとさらうが、クラマー・ビューローとバッハはシンフォニアに戻り、カンを取り戻したら、死ぬまでに平均率全曲制覇を目指す・・まあまあ、熱くなりなさんな、と先生はおっしゃる、あとシューマンの系列も、クライスレリアーナくらいからやろうか、いや冗談、アベック?いや「子供の情景」すら弾けなそうではないか。

 しかし久しぶりに音楽の事考えるのが楽しい。私はピアノが好きである。ピアノから嫌われているだけである。しかし「好きなことを仕事にしている」とは皮肉にもこういうことで、うた教える業とはピアノ弾く業である。今わたしは希望が叶って、朝から晩までピアノを弾いている(たまにレッスンで、ものすごくうまく弾いてやろう!と思う瞬間がある)でもそれは適当伴奏であって、きちんと打鍵してないから、去年来た調律師に、このピアノは弾いてるんですか?などと聞かれてしまうのだ。

 ピアノとは弾いている人の履歴がつく楽器である。いつまでたってもこちらが「すみません、弾かせて頂いて」と言うような容赦なさがあるが、なにか「答えてくれる瞬間」もある。私は身の程知らずのピアノを持っているが、毎日せせら笑われているのは知っているが、最近妙に「良い感じ」の音を出してくれる。それは私がこれで食べているという事を知ってくれているからだろうと私は思っている。ごめん、上手くなくて、発声練習ばっかりで、でも「それもありだよな、生きていくって、あんたにとってそういうことだよな」と言ってもらえてる、と思う。

 大事なことはそういうことなので、家電なピアノもどきを買わないようにしましょうね。ねちねちぐせは師匠由来、かにとかにかまの違いですからみなさん。ほんもののお札と子ども銀行のお札くらいですよ。どっちも紙切れでございますが。

 音を言葉で置き換えると言う行為はわたくしは否定はしませんよ。あなたが言葉がすきなのも良く承知しています。しかしそれは「少し遅れてくる」と言うような感覚を持っていただきたいのです。言葉からはじめるのは「邪道」であるという認識ですね・・(かつて師曰く)

クラムマー・ビューロー1番。久しぶりにフォルテッシモで全部のキーを均等に鳴らしてみる。気持ちいいではないか。

 ジム通いもほぼ毎日続いている。行けない日は無理しないようにしているが、イタリア語も続行、まあみんな「仕事周辺」なことではあるが、あと「小説の添削」を頼んでおり、これは全くの趣味だが、私は物書きになるのだと小学生の時から信じていたが、それでシナリオ作家養成所というところに行ったらシシローに会ってしまったという経緯である。

 実は結構誉められていたのであるが、そこからは洗濯機に入れられたような疾風怒涛な人生であったか、ドラマを作らずドラマを生きてしまったか、いや、それほどのこともないか、みんな自分の人生は「すごかった」ことにしたいのさ。婆になったら「自分史」なんか出版してやろう。生徒諸君は全員買うように。自分の話ばっかりするイヤな婆になってやるわ。

 あしたもピアノ練習しようと思うと夜楽しいわ。やっと少し自分のことが出来る余裕、親とかだんなの金じゃなくて鎌倉のレッスンに行くのは初めて、先生、30年前、あんなわけの分からない下手くそなベートーヴェンを弾いていたホウツキは、これまたいい加減なうたとセットの総合力で、でも「音楽」で食べられるようになりました、そしてレッスンにも行きます、風呂の中でくすっと笑ってしまうような幸福、いざ鎌倉へ、おみやげは鳩サブレ、け、グリーンで行ってやる。

 

 

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